看取りのドゥーラワークショップには、
ありがたいことに毎回、
訪問看護師さんのご参加があります。
最近読んだ本のなかに、
在宅での終末医療と「訪問看護師」の姿を描いたノンフィクション作品があり、
内容も的確で感動的なので、
みなさまにもぜひおすすめします。
(佐々涼子著/集英社インターナショナル)
です。
本書は、
在宅医療にかかわる医師や看護師、
そして最期をむかえる人と寄り添う人たちの姿を、
6年間にわたって追うことで、
「理想の死の迎え方」
に向き合った、
ノンフィクションです。
患者の最期の望みを献身的に叶えようとする
訪問看護師の姿が、
見事に描かれています。
また、
私が特に共感したのは、
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助かるための選択肢は増えたが、
それゆえに、選択をすることが過酷さを増している。
私たちはあきらめがわるくなっている。
どこまで西洋医学にすがったらいいのか、
私たち人間にはわからない。
昔なら神や天命に委ねた領域だ。
元気になって欲しいために家族は葛藤してしまう
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(本書205ページから引用しました。)
というところです。
そのとうりだと思いました。
家族は葛藤します。
その葛藤に寄り添いながら、
同時に現実を冷静にみて献身できるのは、
看護師の貴重な役割だと思っています。
佐々さんも作家の目で、
「看護師たちは看取りの日をほぼ正確に予測していた。」
と書いてくださっている通り、
医師とも、ご家族とも違った視点を、
患者さんをじかに担当している訪問看護師は、
もっているのです。
現場の生の情報を感じ、伝える、
大切なセンサーの役割をはたしているともいえます。
看取り期においては、
救命や治療が中心だったケアから、
療養や緩和へと重心が移っていきます。
そんな看取り期は、
看護師ならではの洞察が、
より一層「本領発揮」される領域なのです。
これからは看取り期にこそ、
訪問看護師が大活躍するにちがいありません。
作家による表現は、
社会への訴求力があり、
普及啓発という意味でも大きな後押しになるでしょう。
理想の「命の閉じ方」とはなんなのか?
その心構えをつくってくれる本であることも、
素晴らしいですし、
◎私はこの本によって、> 訪問看護師の仕事ぶりを、そして
毎年、50%強の訪問看護ステーションが、休廃止しているという現実とともに、
より多くの人に知っていただき、理解の裾野が広がることを期待せずにいられません
一般社団法人全国訪問看護事業協会HP
https://www.zenhokan.or.jp/new/topic/basic
の2019年調査結果によると2018年度中に新規に立ち上がったステーションは1383件。
同じ年に廃止になったステーションが534件。休止になったステーションが259件。
つまり休廃止したステーションは合計793件。50%強が休廃止しています。)
そして看護師ではないけれど、
「看取りのドゥーラ」の存在意義も、
少しでも感じていただければ嬉しいです。
人はいつか必ず亡くなるものだし、
ケアする人をケアする役割が、
まちがいなく必要とされているのです。
ご一緒にお考えいただき、
ぜひあなたのお知恵も貸していただけたら嬉しいです。
■看取りのドゥーラワークショップにお越しください
というわけで
次回以降の看取りのドゥーラワークショップは
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2020年 22日(土)、28日(金)、
3月6日(金)、13日(金)、20日(金)、27日(金)
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に開催します。
どこかで、
夕方18時に新宿御苑前に来られる日程はありませんか?
少人数制ですのでぜひお早めにご予約ください。
お待ちしています!
昨日、初めて看取りのドゥーラーワークショップに参加しました。看取りについて想いを語り合え、良い時間を過ごせました。ありがとうございました。
また、明日からの訪問看護に生かして行きます。yako