「いまこそ心のケアを」
今年をふりかえってみると、
あらためて2020年は、
やはりコロナ一色の一年でしたね。
そもそもオリンピックが延期されるなんて思わなかったし、
有名人が次々と亡くなったり、
首相が交代したりもして、
とにかく
ここまで想像と違うことばかり起きた年もないなと、
つくづく思います。
人生に変化は避けられませんが、
とはいえあまりにも衝撃的な出来事に出会ったり、
連鎖的なストレスにさらされると、
人によってはある種の喪失感にみまわれます。
あまりにも想定をこえたことばかり起こるために、
無力感をおぼえ、自己効力感がおびやかされ、
場合により現実にうまく適応できなくなってしまうのです。
適切な、喪失への援助が必要になるかもしれません。
実際、
2019年までは10年連続で減少していた全国の自殺者数は、
今年の7月からは5か月連続で前年より増え続けています。
女性や、子供、高齢者などが、
より強固な支援を必要とする段階がきていると思います。
喪失と悲嘆に向き合う人が、
ふたたび現実社会に適応できるように、
メンタル面も含めた社会的なサポートが得られる社会であってほしいです。
来年は、
「禍を転じて福と為す」
とばかりに、社会が力をとりもどし、
あらゆる面で好転することを、
願わずにいられません。
コロナ感染症は、
特に高齢者を中心にダメージが大きいことが、
徐々にわかってきました。
発症した場合、
患者の年齢が上がるほどに、
死亡率が高くなります。
もともと私たちの健康課題は
がん
脳卒中
心臓病
などが筆頭に挙げられてきましたが、
寒くなってくることもあり、
感染症対策にも気を配らないとなりません。
また昨今では
高齢者の健康課題として、
ロコモ
フレイル
サルコペニア
が注目され始めています。
「ロコモ」(ロコモティブシンドローム)とは、
簡単にいえば運動面の機能が衰えることです。
老化や転倒などのけが、
運動不足など様々な原因によって、
運動機能面が弱くなり、
ようするに立ち上がったり、
歩いたりすることができにくくなってくるのです。
「フレイル」とは、
健常な状態と、要介護状態との間の、
虚弱な状態をいいます。
高齢者の生理的予備能などが低下して、
介護が必要になりつつある衰え全般の状態をいいます。
「サルコペニア」とは、
主に加齢によるいわゆる筋力低下のことです。
杖をついたり、歩くのがゆっくりになるなど、
衰えのなかでも身体的な要素について表現したものです。
こうした全身症状の発見は、
高齢者には特に全人的な医療が不可欠であることと、
やはり、身体能力の低下を防ぐこと(かんたんにいえば動くこと)
が大切だという認識を強めてくれます。
高齢者が移動制限やあつまりの自粛など、
感染予防をこころがけながらも、
たとえば「在宅でもできる運動」を実践するなど、
身体活動にもできるかぎり目を向ける必要があることを教えてくれているのです。
そこで今回は、
この最先端情報の発信源になっている主な関係機関を下記にあげます。
すこしでも、興味のある方の参考になれば幸いです。
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東京大学医学部附属病院 老年病科
一般社団法人日本老年医学会
IOG 東京大学高齢社会総合研究機構
高齢社会共創センター(未来社会共創センター)
公益財団法人 長寿科学振興財団
国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター
公益財団法人日本尊厳死協会
公益社団法人認知症の人と家族の会
みんなのMITORI(看取り)研究会ホームページ
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私もひきつづき、
これらサイトの追っかけをしながら、
情報と実際の私たち高齢者の日常生活実感から来る、
良かったこと、困ってること、矛盾してると怒りに感じる事となど、
発信していきたいと思います。
皆様からのお声も頂戴できればうれしいです。
サイレントクリスマス&巣ごもり年末年始を、
それぞれの工夫でどうぞ楽しくお過ごしください。
年末のごあいさつにかえて。
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