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執筆者の写真近藤和子

介護に欠かせない代表者 「キーパーソン」をみつけよう!


自分に介護が必要になるときが来るという事実を、

明確に想像するのは誰にとっても難しいものです。



急な病気で入院し、

医師や看護師、リハビリ、その他の専門職の退院指導を受けて退院し、

家に戻っても、ひとり。



孤立している高齢者が多くなってきました。



一人暮らしの人はもちろんですが、

家族はあるけど、連絡を取り合っていない。

退院時の退院指導の場に立ち会ってくれる人もいない人々です。



NHKの取材によると、

日本で誰にも看取られることなく死にゆく無縁死者数は

年間32000人(2010年取材)にも上るといいます。



そして、

介護が必要になったときに、

みんなの意見や認識がばらばらだと、

力を合わせることができません。



家族の中に誰か一人、

介護をしていくうえでの判断の中心人物を決めておくことが、

とても重要になります。



その誰か一人のことを、

「キーパーソン」と呼びます。



介護にキーパーソンは欠かせません。


キーパーソンは、

ケアマネジャーとの連絡窓口となったり、

本人の意思をくみとって代弁したり、

介護に関する判断や決定、契約を担ったりします。

なにより、家族みんなの意見をとりまとめるのに必要です。



そのため、

キーパーソンに向いているのは


・連絡が取れやすい人

・普段から本人のことをよく理解している人

・なにかあったときに身元引受人になれる人


などが理想的です。



誤解されやすいのですが、

「キーパーソン」とは付きっきりで、

おむつ交換などの介護をする人では?

という先入観があるようです。


また、

ご自身に子(長男、長女さん)が居ても、

「こどもには迷惑かけたくない」「仕事の邪魔になりたくない」

と、一切連絡をしない人もいます。



今の介護は、

ヘルパーさんなどによる生活支援制度が整っていて、

家族の誰かが、毎日、介護しなければならないことは、

ほぼ避けられるようになっています。



キーパーソンに期待されているのは、

そういう介護ではなく、判断の部分です。



介護がスタートするためには、

まず介護認定のための手続きをする必要があります。



誰かが、地域包括支援センターに連絡をとり、

まず、ケアマネさんを選定し、決める必要があります。



黙っていても自然に、

介護サービスが付いてくるというものではないのです。



どんなサービスが必要か理解して、

頻度や業者を選定して、契約してという一連の流れに、

本人と相談しながら決定し、サインする人が必要なのです。



キーパーソンには家族のなかの誰か、

配偶者や息子さんや娘さんがなるのが良いと思いますが、



夫婦だとお互いに高齢になりすぎていて不自由・不得意なことが増えてきていたり、

息子さん、娘さんなどの親族であっても気が合わないとかで、

寄り付かないということがよくあります。



そうすると、

キーパーソンが不明確、不在になってしまいます。

それが 介護支援が届かない、そして、孤独死につながります。



いざキーパーソンが必要なときになって、

あわてても見つかるかわかりません。



やはり、

70歳をすぎたら、

イザという時のために、誰かを指名しておくこと。

はやめに決めておくべきだと、このところ痛感しています。



あなたには、キィ・パーソンになってくれる、誰か?

決めていますか?

日ごろから、良い関係を築いていますか?


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