暑い日が続きますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
明日は8月15日、
77回目の終戦記念日(終戦の日)です。
終戦の時期に幼少期から思春期を過ごした、
現在の80歳代から90歳代の方々のご遺族から、
このところ、尊厳死協会に死亡退会のお電話が続いています。
1945年8月15日正午、昭和天皇はラジオを通じて、
日本の降伏を国民に伝えられました。
満州事変から日中戦争、
太平洋戦争へと拡大した戦争は15年にもおよび、
日本の戦没者は軍人・軍属230万人、
民間人80万人といわれています。
戦後動乱期を経験した方の中には、
モノを言えない時代の空気をかいくぐり、
生き抜いてきた方が大勢おられます。
私がこの時期にいつも思い出すのは、
「焼き場に立つ少年」
(The Boy Standing by the Crematory ; The Boy of Cremation Site)
という一枚の写真です。
アメリカ人カメラマンのジョー・オダネル氏が撮影したとされ、
原題は、「焼き場にて、長崎 1945年(英: Cremation Site, Nagasaki 1945)」。
少年が、口を固く結びながら、
直立不動で視線を前に向けています。
少年は、目を閉じた幼児を背負っていますが、
これは少年の弟で、すでに息を引き取っており、
少年は火葬の順番を待っている、
・・・というものです。
2017年の年末には、
ローマ教皇のフランシスコが、
この写真を印刷したカードを、
署名と「戦争がもたらすもの」という言葉を添えて、
世界の教会に配布するように指示を出しています。
現代を生きる私たちには、
悲劇を繰り返さないために何ができるでしょうか。
尊厳死協会に、リビング・ウイルを登録して下さった方々が、
最期までご自身の意思をとおされ、
思い通りの過ごし方をまっとうされるように願い、
敬意をこめて「小さな灯台」は微力を尽くしたいものです。
どうぞ皆さまにおかれましても、
心穏やかに過ごされますように祈念いたします。
公益財団法人 日本尊厳死協会 理事
小さな灯台プロジェクト担当
近藤和子
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