ようやく、緊急事態宣言解除になりましたね。
世のなかコロナ感染症対策情報でいっぱいですが、
それと同じくらい見逃せないのが、フレイルです。
日本老年医学会は、
2014年5月に「フレイル」を提唱し始めています。
フレイルとは、
加齢による日常的活動低下による、
筋力低下、栄養の低下がもたらすあらゆる症状の総称です。
あらゆる病気の快復を困難にするために
高齢者の医療・介護の世界でもっとも重要視されている、
比較的新しい(2014年~)概念です。
私も、今回のステイホーム中、
最も心がけたことがこの、
自分自身のフレイル予防です。
毎日5千~1万歩のウォーキングを、
欠かさず実行し続けています。
なぜなら、
私の年代にとって、
生活不活発は即座に筋力低下につながること。
筋力低下は免疫力低下に直結し、
感染症にもかかりやすくなるどころか、
重症化しやすいという「知識にもとずく事実」を痛感していたからです。
知識としてだけでなく、
私は過去に数年がかりでフレイルを脱却した経験があります。
2020年夫を亡くした時、
私は63歳でした。
突然の一人暮らし。
1年目は皆さんも良くご承知のとうり死亡後の諸手配・手続きで忙殺される日々。
2年目は少し落ち着いて、夫の著作物の整理と自分の仕事への対応でまた、多忙。
3年目、夫の遺稿集も出版でき、遺品整理もメドがついたころのある日の朝、
私は歩けなくなりました。
トイレに行くのも大変なほど、
歩き方を忘れたような感覚でした。
これがフレイルです。
この3年ほどの期間は、
夫を亡くしたことの辛さ、寂しさ、哀しさで、
どこに行くのもタクシーを使い、家では寝てばかりで、
最低限の動きしかしていませんでした。
結果、伝い歩きするようになり、
駅の階段はおろか、段差のあるところは無理!
15分と歩き続けることはできません。
この時、66歳。
私も高齢期、
老年病科対象年齢に達しているのを自覚して、
東大病院老年病科を受診しました。
フレイルだと診断され、自覚しました。
その日から毎月1回、
定期受診することになりました。
動かないので膝の痛みや関節の痛みがありました。
それで勧められたのは運動。
痛みは薬でとれるけど、
運動は自分でするしかありません。
まずは、温水プールに通い、歩くことから始め、
スパのお風呂とサウナに、自宅から5分の道のりを歩くことが一大決心!の日々。
さらに、個人的に運動トレーナーについて、全身のストレッチに取り組みました。
その努力は1年ごと、月を重ねるごとに、顕著な効果が!
(フレイル基本チェックリストの合計点が当時15点でしたが、
今では2点です。)
フレイルは回復できるのです。
もし、あのまま放置していたら、
要介護度5の老人になることは間違いありませんでした。
私がフレイルから回復できた理由を考えてみると、
①老年病科を受診したこと。
②フレイルという新しい知識、運動の必要を理解したこと。
③経験豊かなパーソナルトレーナーを選択したこと。
④私には、どうしても復活したい、当面の仕事があったこと。
⑤家族が励まし、支えてくれたこと。
だと思います。
なので、筋力を落とすまいと、
フレイルに逆戻りとならないように、
コロナ休業中も努力し続けたというわけです。
三大死亡原因の病気に
①がん
②心臓病
③脳血管障害がありますが、
これらの予防と治療にも
重症化の歯止めにもなりうるフレイルという情報の普及を、
東大老年病科も厚生労働省の保健事業でも力を入れています。
ぜひみなさんも、
興味を持って検索してみてください。
これからは知ることが≪特効薬≫です。
お勧めは下記サイト
★フレイルとは?
日本老年医学会 https://jpn-geriat-soc.or.jp
2014年5月に日本老年医学会は、高齢者の筋力が低下し、活動が低下しながらしている状態を「フレイル」と呼ぶことを提唱しました。
この言葉はともと海外の老年医学の中で使われている「Frailty」、虚弱、で弱、老衰を日本語にしたものです。
日本老年学会は年齢と一緒に機能低下が起こりますが、介入することにより機能の維持、向上はかることができるということを強調しています。
健康長寿ネット
厚生労働省・高齢者の保健事業について
★リーフレット
いつまでも地域で暮らすためにシリーズ:85121
「知っていますか? フレイルって何?」
監修 秋下雅弘(東京大学医学部附属病院
老年病科教授)東大老年病科監修のリーフレット、各種あります。
一般書店売りはされていませんが、市民向けにわかりやすい解説書です。
ぜひ、皆さまの啓発活動にご活用ください。
(お問い合わせは社会保険出版社 本社03.3291.9841)
70歳以上の私たち
フレイルチェックをしてみましょう
フレイルの予防策を意識するために役立つのは、
①フレイルイレブン簡易チェックです。
イレブンチェック(フレイル 簡易チェック)
(東京大学高齢社会総合研究機構・飯島勝矢 および フレイル予防研究チームにより開発)
自分がどの程度フレイルか?
を自己診断するのに役立つには25項目からなる厚労省フレイル基本チェックリストです。
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