top of page
検索
執筆者の写真近藤和子

第一回目の看取りのドゥーラワークショップを開催しました



リビングウイルがもっと普及すれば? もっとACPがあたりまえになれば?


今よりもっと多くの方が、 看取りに寄り添うことができると思います。


近藤和子です。


金曜日(2020年1月24日)に、 第一回目となる看取りのドゥーラワークショップを開催しました。 5名のご参加をいただきました。


そして、

「グリーフケアの必要性を感じた」

「看取りについて家族ともっと話し合っておきたいと思った」

「ありそうでない、貴重な場」


などなど、 前向きなご感想を多数頂戴しました。 ご参加本当にありがとうございました。


それで、 「なるほど、やっぱりそうなんだな」 と深く私自身が納得したことがあります。


ご家族を病院で亡くされた方が、


「そのときはわからなかったけれど、 今思うとあれが、 ACP=終末期の対応をどうするか、

みたいな説明だったのだな?」


と、

後になってから思いあたる、

とおっしゃっていました。



「その時は、死ぬとは思っていなかった。」


なのにあっけなく亡くなってしまった。 その事態を呑み込めなかった。


それから、 訪問看護師として長年勤務している方が、


「もうそろそろ、 葬儀屋さんの手配や、何を着せたいか・・・などの話題を きりだそうかとも思いつつ、 一方でそれは不確実な予想でもあり、 どうすべきか迷い、悩む」


といった意味のことをいっておられました。


つまり、ギャップがあります。



ご家族やご本人は、 医療者のようには病状を把握したり、 看取りに近づいている段階であることを理解していないことがあります。


あるいは、

理解はしているのだけれど、 意識的に考えないようにしていたり、


そのつもりはなくても想像できないか、 想像しないようにしていることもあります。


看取る医療者と

看取られる患者・家族とは、 情報の差、意識の差、立場の違いもあるし、

それぞれの考え方も死生観も違います。


こうしたたくさんの理由があって、 「コミュニケーションの成立」を、

はばんでいるのかもしれません。


それは簡単にいうと、


「もっとなにかしてあげられたのではないか?」


という後悔が、 双方に残りやすくなるということです。



ここを何とかできないものでしょうか?



やはり私は、 もっと世の中に「リビングウイル」や

「ACP」という考え方が広まることに、 鍵があるような気がしてなりません。



人は「理解」されたくて生きているものだと思います。




ACPは理解のためのプロセスだし、

理解がどのようにもたらされるのか、

その叡智の結晶なのです。



看取りのドゥーラワークショップは、 参加者がそれぞれの思いで、 自分なりの「看取りのドゥーラ」像に近づいたり、 すでに立派に「ドゥーラ」である方が、 より向上したりするためのものです。


それと同時に、 皆さんがシェアしてくれたストーリーのなかから、 共通する課題をひろいあげて、 よりよい啓発の工夫を編み出したい、

というねらいもあります。


これから3月末まで、 期間限定の企画となりますが、 回を重ねることが、ますます楽しみです。


---------------

2020年 1月31日(金)、

2月7日(金)、14日(金)、22日(土)、28日(金)、

3月6日(金)、13日(金)、20日(金)、27日(金)

---------------

です。


どこかで、

夕方18時に新宿御苑前に来られる日程はありませんか?

是非ご予約の上ご参加ください。 お待ちしています!



■追伸

医療者と患者との コミニュケーションギャップについては、 すでに多くの言及がなされています。


そしてもちろん、 このギャップを解消し、 医療者と患者とのよりよい関係を築く努力は、 医療者の間でも着実に取り組まれています。


その一端を垣間見ることのできそうな、 とても良い記事をみつけましたので、以下にご紹介しておきます。 一度、目をとうしてみてください。

---

■知識や経験、そして価値観の違いによる

「視点・視界の差」が生むコミュニケーションエラー


「患者は先が見えないから、今の自分の目の前の様々な症状が気になる。

一方で、医療者は治療の先が見えている。

よって、

がんを治療する上で優先順位をつけた対応になるので患者には不満が残ることがある。

また、医療者は患者の病状は見ていても、患者の人生は見ていないことが多い。」

---

(「ダカラコソクリエイト」(=略して「カラクリ」)ホームページより、

ご紹介のために引用しました。)

思い当たるところが多い分析です。



この記事はあるアンケート企画からうまれていますが、

そのアンケート結果からは、

「わかってもらえなかった」


と感じる患者の気持ちもよくわかるし、 医療者側もコミュニケーションの重要性を知っていて、 たくさんの工夫をこらしていることがうかがえます。


そして、 医療者にとってはやはり感謝の「言葉」が励みになっていることや、 患者にとっては励ましや肯定的な「言葉」が嬉しく受け取られていることもわかります。


コミュニケーションのギャップを生んでいるのは「言葉」なのですが、 逆に人が励まされ、支えられるのもまた「言葉」であるということが、 なんとも示唆的です。


私たちもワークショップを通じて、 たくさんの言葉を聞き、 向き合っていきたいと思います。



・「カラクリ」とは? Daigasグループ(大阪ガス株式会社)の社会貢献活動

「社会起業家・ソーシャルデザイナーへの支援」として応援を受けて活動なさっている、

がん経験者、すなわち社会課題の当事者「だからこそ」できることを模索するソーシャルデザインプロジェクトです。 (より詳しい説明は上記HPをご確認ください。)

閲覧数:73回0件のコメント

Yorumlar


bottom of page