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看取りケアとしてのタッチングの可能性

  • 近藤和子
  • 2016年11月11日
  • 読了時間: 2分

看取りのケアとしてのタッチングの可能性

今日は私の実践工夫の例として、 タッチングケアの紹介をします。

私が英国赤十字の セラピューティクケア・ハンド&ショルダーケアに出会ったのは、 2005年に英国へ医療・介護施設における美容ケアの実践現場の視察に行った時でした。

その時、英国と仏国のホスピスとともに、 英国赤十字を訪問しました。

英国赤十字が60年の長きにわたり伝承してきた、 このセラピューティクケアのスキルとマインドの優しさ (易しくて、公平で、優しい)に感銘を受け、 ぜひ、日本のケア職たちにも伝承したいと思いました。

人に伝えるにはまず、自分がマスターしなければと、 単身受講しに渡ったのは2009年です。

そして膨大なマニュアル解説書と写真、 ビデオ、広報用資料をもとに、ともかく、 すぐにトライできるように、 日本語訳のダイジェスト版も自作しました。

英国も日本も戦後の60年間の 科学的な医学・医療機器の発展は目覚ましかったわけですが、 英国では人の手と手に伝わる素朴な温もりのケアも伝承され続けたという気がします。

手と手のケアは、日本のナースたちも得意です。 私たちの先輩ナースたちはよく実践してきました。

これからも、 機器の扱いにばかり熱心にならず、 やはり患者さんの手を取ること、触れること、 撫でることも忘れずに伝えたいものです。

タッチングケアの講義の冒頭で、

「まず、ペアになって。 相手の肩に両手を当ててください。」

とうながしますと、 それだけで、

「わあーあったかい。 人の手ってあたっかいんですね 」

と歓声があがります。

さらに、 一連のケアがおわると、 皆さん口々に

「楽になった。やっている自分のほうが気持ちいい。」

「気持ちいぃって、いいね! やってもらう私も気持ちいいもの、 なんだかトロンとしてくる」

「力が要らないから、疲れない。 そして、喜ばれるから、嬉しくなるね…」 

などなど。

このスキルの素晴らしいところは、 いつでも、どこでも、誰にでもできることです。

赤ちゃんからこども、 大人まで、障害や病気に関係なくできること。 MITORIの時はなおさら効果的なことです。

これからもハンドマッサージ、 ショルダーマッサージのタッチングスキルは、 高齢者の理解と看取りケアの実践に活かすコツを解説しながら、 普及、伝授に力を注いでいきたいと思っています。

 
 
 

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