あなたも、もし病気になったら、まず病院を探すと思います。
できればいい病院にかかりたいもの。
では「いい病院」とはどんな病院なのでしょうか。
今や病院や医療に関する情報も増え、
なにより個人の病気との向き合い方が変わってきています。
どんな治療をするのか、
医師だけではなく患者も考えられる時代になってきています。
自己選択の時代
高齢期の方の場合は特に、
病気になった場合その原因を突き止めて治癒をめざすこともできますし、
本人の希望によっては、必ずしも治療一辺倒ではなく「病と共に生きる」ような、
穏やかなケアを選択することもできます。
医師は病気の診断や薬の処方をしますが、
治療のゴールはご本人がある程度選択できるようになってきたし、
それが望ましいと私は考えます。
どんな治療を望むのかは、
患者とご家族の希望がかなえられるべきであり、
多様な価値観が受け入れられつつあると感じるからです。
病院に行ったら、大した説明もなく、
いつのまにか治療や手術の日が決められている。
そんな風だと、心配だし納得がいかない人もいますよね。
そうではなく、あなたの病名は◯◯です。
これの治療に薬による▲▲療法と、手術は○○、
その他の方法は・・・と方法を提示され、
あなたはどうしたいですか、して欲しくないことはなんですか、
と聞いてもらえたら、自分の治療に自分がかかわることができます。
できるだけ自宅で過ごしたいと考える人は、
治療も、病院だけではなく、
自宅やアットホームな環境で可能なことも増えてきました。
近年重視されてきている、在宅医療です。
入院医療から在宅医療へ
入院医療から在宅医療へ、変化のときをむかえています。
それは、病院だけでは高齢化社会を十分に支えられるかどうかという問題があるためと、患者本人たちとしても、できるだけ自宅や、それに近い場所で過ごしたいと考える方が多いためです。
こうなるとますます、
自分の意向を伝えやすい医師にかかること、
病気だけではなく人生の幸福もともに考えることができるような、
自分に合った「かかりつけ医」をみつけることが重要になります。
なにか治療に希望することがあるということは、
それを医師に伝える必要もあるからです。
特に在宅医療や尊厳死を希望していたり、
最期を過ごす場所を自宅かそれに近い場所でと考える方は、
それについてあなたの方からも、
医師とコミュニケーションをとらなければならないということです。
私が東大病院老年病科をご案内したり、
尊厳死協会の存在を常にアピールし続けているのは、
こうした病院や協会のコンセプトが素晴らしいのはもちろんのこと、、
誰もがご自身の納得のいく医療を受けられる社会になってほしいからです。
高齢期の私たちにとっては、
常に最先端治療だけが正解ではなく、
本人の年齢とライフスタイル、今後の希望などをふまえて、
ベストな選択肢をともに模索してくれるような医療こそが必要です。
老年病科は高齢期の健康課題をベースにした医療を提案してくれますし、
尊厳死協会は自らの意思で、
必要以上の延命措置を希望しない選択しについて教えてくれています。
あなたにとってのベストな医療があるはずです。
それをみつけることや、医師とのコミュニケーションについて、
日ごろからイメージしていくことが大切になります。
信頼できる医師は、
あなたのお近くにも必ずおられるはずです。
あなたの「かかりつけ医」や「在宅医」との出会いの参考になれるよう、
情報を発信していきますから、どうぞ参考になさってみてください。
また、病院の選択や、ご自身のライフマネジメント、
人間関係を含めて具体的な相談が必要になったときのために、
メールによる「書く」カウンセリング、
マザーリングパートナープログラムを実施しています。
お問い合わせは無料ですので、
ご質問などお気軽にお寄せください。
あなたのよりよい医療選択のお手伝いができれば幸いです。
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