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訪問看護ステーションは看取りケア、グリーフケアの最適な担い手になれる

近藤和子

医療法人財団 秀行会 桜台訪問看護ステーション

素敵な実践例をご紹介します

練馬区の桜台訪問看護ステーションでは

平成18年から足掛け10年も、

ご遺族とのグリーフケアを実践されています。

具体的な取り組みとしては、

・看取り後1ヶ月頃に遺族訪問

ご家族のその後の様子、私達の振り返り

・看取り後6か月と1年頃お手紙を出し故人をしのび、

その後のご家族の様子を伺い、配慮するようにしている

「メモリアルの会」の開催 年1回

過去3年ぐらいの間に亡くなられた家族の方にご案内し

お集まりいただき、今の心境など語らう場を設け、

スタッフも学びを得る会を開催

などを行っていらっしゃいます。

詳しくは

参考になさってください。

現実には、

参加者が少なくなってきたりと、

迷われたりもしておられるようですが、

それでも、そこを何とか乗り越えて、

こうした訪問看護ステーションによるグリーフケアを、

継続してほしいとわたしが願うのには

主に2つの理由があります。

一つ目の理由は、

やはり訪問看護師は、

ご家族のグリーフケアに適任だからです。

看取り体験を共感できる人同士が語り合いシェアすることが、

ご遺族と医療ケア職の双方にとってグリーフ・ワーク、

グリーフケアになることは多くの(多様な領域の)学問が証明しています。

訪問看護師によるグリーフケアの実践は、

まさにこうした理論を実際の社会で実現していることなのです。

訪問看護師をグリーフケアのリーダーとして、地域の多様なグリーフケア活動をしておられる専門職(宗教家など)やボランティア活動などとつないだり人を紹介したりという、アセスメントをすることもできます。訪問看護ステーションは、ご家族のグリーフケアの拠点としても、広まっていくべきです。

もちろんご遺族へのケアは、

診療報酬制度にないのが現実であり、

ひとつの難しい部分でもあります。

つまり経費的にまかないにくく、

あくまでグリーフケアをやろうとする看護師たちの

心意気やボランティア精神に支えられています。

このことはもっと社会が認識し、

解決していくべきであると思います。

もう一つの理由は、

メモリアルの会(おしゃべり会)は、

利用者とご家族にとっては自己開示、自己表現であり、

担当の訪問看護師にとってもその後のご家族の状態を知る、

相互にとってとても良いコミュニケーションの機会だろうからです。

それはケアの質を向上するキーポイントになるでしょう。

これからの地域包括ケア、在宅医療の理想を追求していくプロセスでは、医療者やケアを提供する側だけの頑張りではだめで、ご利用者、ご家族、その他の地域の人々との双方向のやりとりに、ならなければなりません。

共感し、理解してもらえることが、

何よりグリーフケアの効き目があります。

一緒にご家族を看取りあった訪問看護師は、

看取りの場に居あわせなかった親戚や友人よりも、

気持ちを分かち合えるとおっしゃるご家族は多いのです。

ぜひ、

ひきつづき頑張ってほしいと思います。

応援しています。

ご家族(ご遺族)の皆さん、

どうぞ、活用してください。

追伸

まだ訪問看護師という職業をご存じない方や、

訪問看護のイメージがわかないかたは、

公益財団法人日本訪問看護財団の

訪問看護師育成支援及び訪問看護の活用促進事業

により制作された訪問看護広報用DVD

という動画がわかりやすいので、リンクをご紹介します。

ぜひご覧になり、参考になさってください。

(冊子版もあります。)

訪問看護ステーションは

全国に約9000ヵ所(2016年4月1日現在)

あります。

具体的な訪問看護ステーションの所在地などは、

が便利です。

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東京都新宿区新宿1-3-8 株式会社ロングテーブル内

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