お知らせとお誘い。 国際北米ドゥーラ協会の創設者 フィリス・クラウス氏の講演会が、 2016年12月5日(月)18時から、 筑波大学で行われます。
筑波大学医学医療系保健医療学域主催 平成28年度Faculty Developmentセミナー&公開講座
出産時の寄り添いと親子のきずな ~ドゥーラの継続的・情緒的・全人的なケアがもたらす効果~
講師:フィリス・クラウス氏(日本語逐次通訳あり) 日時:2016年12月5日(月)18:00~19:30 場所:筑波大学 医学キャンパス 臨床講義室C 参加費無料 事前申し込み不要 詳しいご案内資料はこちら
私は、これまで、 マザーリング(エモーショナルサポート)という概念を軸に、 「ケアする人をケアする」視点にたち、 さまざまな支援のかたちを研究してきました。 たとえば 育児や介護との両立支援、 地域包括ケア支援、 在宅医療支援、 がんサバイバー支援、 女性の就労支援、 グリーフケアの啓発、そして、 ドゥーラ(産前産後の母親やその家族を支援する役割の女性) の普及も提唱し続けてきました。 ”みんなのMITORI研究会”を立ち上げたのは、 「看取りのケア支援」の必要に気づかされたからです。 「看取り」という、 死にゆく人とそのご家族へのケアと、 「ドゥーラ」という、 生れてくる子とその産前・産後の母親へのケアには、
対極のようでいて、
実は数多くの共通点があると思えてなりません。 それはきっと、 どちらも、ケアする人に寄り添うことであり、
いまある状況にたいして、 ①全人的にみる ②継続的にきく ③情緒的にふれあう ことをたいせつにするケアだからです。 この気づきを、 看護の恩師(特に助産師)や仲間に話してみると、 「すでに研究実践している人々がいる」 と教えて下さったのが、 福澤利江子先生(つくば大学医学医療系国際看護学・助教・助産師) でした。 福澤先生には、 私たちの”看取り・新時代”在宅医療を知っていますか? の勉強会でも、 2016年2月13日に講義していただきました。 その講義に先立って、 昨年福澤先生と共同執筆したのが 「訪問看護と介護」の特別記事、 「看取りのドゥーラ」がもつ誕生と死と見通す視線 欧米における看取りの新たな展開 (訪問看護と介護 2015年9月号 医学書院 p766~p773)
でした。 訪問看護と介護 2015年9月号 特集 家で看取った “あの人”のこと
本稿では、 ドゥーラが妊娠・出産・育児期の女性に寄り添う人であるとともに、 近年はアメリカやイギリスにおいて、 臨終ドゥーラ(death doula)、
終末期ドゥーラ(end-of-life doula)、
緩和ドゥーラ(palliative doula)など、 看取りの領域で養成・活用する動きがある
ことを紹介しています。 まだまだ実際は、 ”ドゥーラ”って何? という方も多いかと思いますが、 米国では既にボランティア養成や、 職業としての確立・実践例があります。 さらに日本にも、 ドゥーラの養成プログラムや認定事業など、 着実に活動を重ねている団体もうまれています。 いわばドゥーラ普及の立役者ともいうべき、 国際北米ドゥーラ協会の創設者
フィリス・クラウス氏の講演会が 2016年12月5日(月)18時~筑波大学で行われます。 当日、 この講演会をオーガナイズされた 福澤利江子先生ともお会いできます。 もちろん、私も聴講しに行きます。
フィリス先生は出産におけるドゥーラがご専門ですが、 その寄り添う、ケアの共通点を見出すために、 再確認できるように、しっかり学び、交流してこようと思います。 あなたも参加してみませんか?